教育

鳥取県「子どもたちの明日を語る会」で保護者の声は届いているのか?

投稿日:12/02/2016 更新日:

鳥取県では、平成25年度より「特別な支援を必要とする子どもたちの明日を語る会」を、各地区で年1回開催しています。
子どもに関係するいろいろな立場の人が一堂に集まって意見を述べ合う場は、年にこの1回しかありません。
今年度は12月と1月に行われましたが、意見交換の内容はまだ公開されていません。

しかし、保護者から出された意見や要望はほとんど改善されないまま時間だけが経過しています。
大切なことは、子どもや保護者、現場の教員ののニーズに、それぞれの立場でどう応えていくかということです。

「語る会」は、その声を聞き、いろいろな意見を受け止め、改善に向けて努力し実行していくために行われています。
昨年度までの「語る会」で出された保護者の意見をまとめました。

・どうか不登校で困っている当事者と保護者のために、学校と発達障がいの専門機関がつながりやすい、つながらなけれなならない仕組みを作ってください。

・通常の学級の担任が発達障がいについて最低限の知識を持てるような研修を義務化してもっと広めてください。

・子どもが発達障がいかもしれないとか、特性があって不登校になって困っている等、保護者としてどこに相談したらよいかわかりません。
相談できるところ等の情報がほしいです。

・各学校の特別支援教育主任に専門性がなければ、いくら保護者が相談しても分かってもらえないです。

 また、移行支援で引き継いだ資料を学校側がしっかり見ているかどうか疑問に感じることがあります。

・発達障がいの特性の理解について、関わる先生によって非常に差があると感じます。

・保育園から小学校へ移行した支援内容が本当に共通理解されているのか疑問を感じたり、特性に応じた支援が不十分だと感じたりすることがあります。
教職員の温度差も感じ、不安があります。

・毎年新年度になると、新しい担任の先生等に子どものことについて話をしなければなりません。

その負担が減るといいと思います。

・特別支援教育に関して管理職の考え方や対応に差があると感じます。

 保護者の気持ちを理解した対応をお願いしたいです。

・特別支援教育主任に相談をしても、専門性がなければ相談内容が分かってもらえず、誰に相談したらよいかと悩んでいます。

・小学校から中学校へ進学した際、指導・支援の内容が適切ではないと感じることがあります。

 小学校でしてきたことがきちんと引き継がれているのか、引継ぎをしたことが理解されているのか不安です。

・中学校の特別支援学級での指導が本当に子どもの実態に沿うものになっているのか、また、学校内での引継が適切に行われているのか不安になります。

・個別の教育支援計画の作成や活用について、学校によってまだまだ温度差があるように感じます。

 中学校から高等学校へ引継を行った後も個別の教育支援計画が有効に活用されるようにお願いします。

・高等部卒業後、就労先で問題が起こると、就労先が手を離してしまうことがあります。

そのとき、保護者は相談に行く場もなく困っています。
このように、毎年同じような意見が繰り返し出されています。
しかし、残念ながら「諸般の事情」でほとんど改善されていません。

「困っている子ども」は、長年困ったまま
「困っている保護者」の声は届かないまま
「学校での理解」も進んでいないまま
「対応に悩んでいる教員」のサポートも人的な配置もされないまま
このような状況を変えていく方法として、3つだけ提案します。

1.各学校の特別支援教育担当教員の専門性を上げ、校内体制でその職務に重点を置いて取り組める仕事分担にする。

2.教職員の理解を深めるための「分かりやすい」研修を行うとともに、保護者の勉強会の場を作る。

3.保護者、学校教職員、専門機関など、子どもに関わる全ての人が一堂に集まって意見交換をする場の設定。

現在、「語る会」は年1回しかおこなわれていません。
その意見が反映されるのは1年後まで待たなければなりません。
しかも、それが長年放置され改善されていないという実態があることが問題です。

「語る会」の回数や時間を増やすことも必要だと考えています。
これらの整備が整って、はじめて「子育て王国とっとりけん」といえるのではないでしょうか。

これまでの意見交換の概要はこちらで見ることができます。

このように、毎年同じような意見や要望が繰り返し出されています。
しかし、何年たってもまた同じ意見に対して同じような回答しか得られていません。

県教委も「努力します」という返事はするのですが、そこからほとんど改善が見えてきません。
「努力」はしているのかもしれませんが、それが保護者に伝わってこないこと、子どもの環境はほとんど変わっていないことをもっと訴えていきましょう。

4月からの「障害者差別解消法」を形骸化させないためには、私たちが声を上げてきちんと実行されているかまでチェックする必要があると思っています。
行政には「合理的な配慮」「社会的障壁の除去」は”義務”となります。
「障害特性を理由とする要求」に対して公立の学校は「配慮しなくてはならない義務」になるということです。
配慮を求めても「前例がない、特別扱いできない」などという”言い訳”で配慮しないのは”法律違反”となります。
この法律を本当の意味で実行していくためにも、行政の動きや反応を見ていく必要があります。

県教委からは山のような「宿題」が出され、教員はそれでヒーヒーいっている状態です。
毎日の授業や生活指導だけでなく、意味のない作業が多すぎるのが問題なんです。
私はそれは適当にやってましたけど。。^^

意味のない書類作成や「会議のため」の会議だけでなく、もっと大切なことに時間を使うべきです。
さらに、役に立たない研修会、行くだけの出張など省けることもたくさんあります。
今の現状では、時間もお金も無駄遣いですよ。

県教委は4月に向けて「教職員の多忙を改善する手引き」のようなものを作っていますが、それが「無意味な仕事をカット」するという方向で作成されているのか見ていきたいです。
あまり期待はしていませんけど。

支援学級担任や特別支援教育主任も一人で複数の仕事を抱えていて、とても対応しきれる量ではないのが現実です。
個人の努力では、限界に来ているといえます。

そこで、校内体制として「1.各学校の特別支援教育担当教員の専門性を上げ、校内体制でその職務に重点を置いて取り組める仕事分担にする。」ということを提案しています。
となると、他の教員の負担が今以上に増えることになります。

学校は学校として努力しているのですが、十分な対応ができないのです。
学校現場では全く人手が足りていませんから、行政に対して人的な配置も要求していく必要があります。
すでに来年度の人事は決まっていますが、4月の「合理的配慮」の義務化に向けて教職員の「人的配慮」が行われているのか疑問があります。

12月の「語る会」での県教委の回答は、「4月以降に予算も要求していく」ということでしたので、現時点では加配などは行われていないのではないでしょうか。
なので、教員と保護者が知恵を出し合って子どもたちへの対応の仕方を考えていく必要があります。

行政に対する教員からの改善要求もどんどん出していきましょう。
私は、管理職や県の担当者に

「なんのために報告書を書くんですか」
「この資料って誰のために作るんですか」
「これって、せんといけんですか」
「これやって何の意味があるんですか」
「意見がでないような会議って必要ですか」
など言いながら、ひとり浮いてましたけど。

このような会が行われていることを知らない保護者や教育関係者も多いと思います。
発達障害の理解や支援を進めていくと同時に、まずは実態を知る、保護者の声を広く届けることも必要です。

限定された範囲しか広報がされていないこと、平日開催ということで保護者が出にくいこともありますね。
子育て中の方は夜も出かけにくいので、土日の昼の時間帯の方が集まりやすいのではないでしょうか。
今後県教委にも提案していきましょう。

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