テクノロジー

ICT機器活用は障害者の補助機器としてではなく、自己表現、自己実現が目的です。

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ICT機器の活用というと、特別支援が必要な子どもたちの学習のための補助ツールというイメージが強いと思います。
あなたはどうでしょうか?

学校の学習時間や生活の場面でICT機器をどのように使うかという研修会も多く開かれています。
このようにいろいろなところでICT機器ことが取り上げられますが、その多くは「できないことをできるようにする」ための「補助機器」という位置づけや捉え方が多いです。
これは、あくまでも「できないことをサポートする手段」として見ている向きもあります。
ICT活用の面では視覚支援としてiPadを活用する教員が多い。
障害児の「できない」「足りない」部分の代わりをツールが担う、作業をしやすくする形での利用をイメージしている人も多いです。
しかし、障害のあるなしに関わらず、ICT機器の活用によって、単純な作業をこなすだけでなく、より創造性やアイデア、表現など、子どもの内面をさらに引き出すことにも効果があります。

人の能力は障害のあるなしには関係ない

「あの人は障害があるのにすごいよね」
あなたもそう思ったことがありませんか?

その人は障害があるからすごいのではなく、そのように頑張ってきた、努力したからすごいんです。
「障害があるにも関わらず」ではなく、その人の頑張りや努力に目を向けるべきです。
私は「障害者ワーク」とか「障害者アート」とかという枠組みが好きではありません。
そこには、「障害者だから」「障害者なのに」という考え方が潜んでいるからです。

障害があるなしに関わらず、人は皆内面に、思考力、想像力、創造力、アイデア、努力する力などいろいろな能力、素晴らしいものを持っています。しかし、障害によってはインプットやアウトプットの手段がないためにそれを表現することができないために、それらが見えていない、気づけないでいるだけなのです。
その手段の一つがICT機器です。

ICT機器活用の本来の目的とは?

ICT機器は体の一部の動きの代わりをしてくれるだけでなく、インプットやアウトプットの手段を獲得することによって内面に持っている能力を発揮することができ、自分で自分をコントロールできる楽しさを感じ、他者との対話やコミュニケーションの面白さを感じることができるようになります。
人は他者とのコミュニケーションを通じて自己を認識できます。相手の反応を感じ受け取ることによって、それが自信となり、さらに伝えたい、表現したいという意欲が高まっていきます。

これこそがICT機器活用の本来の目的です。
ただ単に単純作業をするための補助機器としてではなく、自己表現、自己実現が目的なのです。
ここまで書いてきて分かると思いますが、これは障害の有無には関係ありません。
障害者は一部に困難なことがあるために、そこを過大にクローズアップして見られがちですが、私たちが普通にパソコンやタブレット、スマホを使って表現したり伝達したりしていることと変わりはありません。

障害特性を理解することは大切なことですが、「障害者だから」ではなく、「それを利用する人」にとって何をしたいのか、何ができるのか、何が便利になるのかという視点が大事なのです。
これは障害のあるなしに関係なく、誰にとっても便利なので特別に「障害者のためになるから」と考える必要もありません。
障害者がなにかできるからすごいのではありません。

ICT機器の活用はすべての暮らしや働く場面で

ICT機器活用については学校での特別支援教育の場面で取り上げられることが多いですが、働く場面でも活用できることも多いです。
実際の仕事においては障害者の働き方にしても、機械的な単純作業が多いです。
「障害者枠」で雇用する場合でもその多くは単純作業で働くことが多く、単純作業が多いために、結果として賃金も低くなります。
一部企業では障害を基準にするのではなく、その人の技術や働き方によって賃金を決めているところもありますが、これはごくまれなケースです。
それは雇用する側が「障害者だから」という障害だけを見てひとくくりに見ていることが要因としてあります。
障害があるからではなく、その人の持っている強みに目を向けたら、もっと創造的な働き方ができます。
個々の持つ思考力、想像力、創造力、アイデア、努力する力など、さらに技術的に優れた能力を持っているひともあります。
それが現在、企業や社会の中でその能力を見つけることができていない、それらを発揮できる環境がないことの方が問題です。
昨今、人材不足が叫ばれていますが、その人材を見つけ、彼らの能力を発揮することができれば、もっと豊かな社会を創ることができます。
自分らしく働くことで自己実現になります。
それによって、さらに意欲的な働き方や賃金の上昇にもつながっていきます。
このように、ICT機器はすべての暮らしや働く場面で活用でき、みんなの暮らしをより豊かにより幸福に貢献するためにあるのです。

特別支援学校に通う子どもたち自身が「伝わる」ことを実感できる、デジタル作品づくりの魅力

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